パキラが病気になりました
事務所の観葉植物の中で、一番多く届いたパキラ。
その中の一つが、どうも調子が悪い。
葉が枯れて、次々と散っているのだ。
新しく伸びていた若い葉もふにゃふにゃになっていて、いかにも水を吸っていないかのようにヘタっていた。
途中で置き場所を変えた鉢だったので、場所が悪かったのかと思った。
少し日当たりが悪いように思ったので、なるべく窓の近くに寄せて、直射日光が当たらないようにブラインドを調節し、毎日様子を見ていた。
ところが、状況は一向に良くならず、むしろ悪化する一方だった。
園芸サイトで色々と調べてみたら、パキラが枯れる原因の多くは水のやり過ぎ。
今まで水をやり過ぎていたのかもしれないと思い、土の表面が乾いてから、さらに数日後に水やりをする事にした。
ところが、このパキラが植わっている土がクセモノで、元々湿ったような色と質感で、水のやり時がイマイチわかりにくい。
土に指を入れてみて、湿り具合を確かめながら水やりをしていた。
そうするうちにも、どんどん悪くなっていき、どんどん葉が茶色くなって落ちていく。
茶色く枯れないうちに、ふにゃふにゃに萎れて落ちている新芽もある。
幹の根元の方を触ってみて、ブヨブヨと柔らかくなっていたら根腐れしている、と園芸サイトで紹介されていた。
ところが、触ってみても、ちゃんと硬く中身が詰まっている。
まったく根腐れしている様子はないのだ。
水やりが原因ではないのかもしれないと思い、もう一度園芸サイトを覗いてみた。
その中の一つに、枯れた葉を画像で紹介しながら、パキラの病気について詳しく書かれているサイトがあった。
そこに、全く同じような枯れ方をしている画像を見つけた。
原因はハダニという害虫だった。
意外な盲点。
室内に置いてあったので、まさかハダニが湧いているとは思っていなかった。
ハダニが葉に付いて、どんどん養分を吸っていたのだ。
室内で湧いたのは、おそらくここに来る前、つまり、園芸店からすでに付いていたからだろうと思われる。
ハダニについては、以前からよく知っている。
移転前の事務所で、頂きもののシクラメンを育てていたときに、鉢にハダニが発生して、どんどん葉が枯れた事があったのだ。
翌日、出勤してからそのパキラの幹から葉をよく観察してみた。
奥の方の葉の付け根に、細かい蜘蛛の巣状の糸を何ヶ所か見つけた。
ハダニはダニと名前に付くが、実はクモの仲間である。
ハダニが湧いている植物には、細かい糸が張られているのだ。
早速、ハダニに効く園芸用の殺虫剤を葉から幹にまんべんなく撒いておいた。
土日を挟んで、休み明けの月曜日、件のパキラの様子を見に行ってビックリした。
葉の枯れた部分はさすがに元には戻らないが、フニャフニャになって萎れていた葉や新芽が、シャキッと立ち上がって伸びていた。
あと、何回か殺虫剤を撒く必要があるだろうが、取り敢えず、病気の原因がわかったのでひと安心だ。
次は、同じ園芸店からやって来たユッカを観察してみる必要がありそうだ。