周回遅れの人
以前からエントリ記事に取り上げているロボット上司。
相手をしていると、本当に疲れる。
とにかく話がかみ合わないのだ。
なぜかみ合わないのかは、わかっている。
この上司、「自分以外は全員バカ」と思い込んでいる、典型的なおバカなため、そもそも人の話を見下して聞いているのだ。
思い込みは恐ろしい。
人の話には謙虚に耳を傾けよう、と自分自身に言い聞かせている。
あまりにかみ合わなさ過ぎて、なるべく会話したくないのだが、直属の上司である為、そこは避けては通れないのだ。
最近の事務用品類は本当に良くできていて、常々感心しているのだが、そういう話をその上司に振ってみても、返しがとんちんかんで何を言っているのかわからない。
宛名ラベルのシールがはがしやすく工夫されていて、ほー、なるほどなぁ~と思ったので、それをその上司に伝えると、
「は?何の話?何言ってるか全然わからないんだけど」
と言われる始末。
そこで話をブチ切るのもカンジが悪いんじゃないかと思い、頑張って説明してみるも、
「え?どういう事?そもそもそれは一体何なの?」
とラベルシールの説明から入るハメに・・・
知らないクセに上からの物言いなところが、この上司のダメさを際立たせてるんだよなぁと思いつつ、それでもなんとか説明すると、
「ああ、そういう事~、便利に出来てるよね~。テプラのテープも、印字したときに剥がしやすい様にちゃんと切目がつくようになってるんだよ。すごいよね」
という返事。
ちなみに我が部署で使用しているテプラは古いタイプなので、その機能はついていない。
おそらく、他部署で使用している多機能テプラを使っての感想なのだろう。
「へぇ、最近のテプラにそんな機能がついてるんですか。テープのシールには最初から切目入ってないんですか?」
と返した。
相手の顔に一瞬にして疑問符が浮かんでいた。
何においても理解が遅いのがこの上司の特徴なのだが、私の質問の意味がわからない事だけは瞬時に理解出来たらしい。
我が部署で使用頻度の高い12ミリ幅のテープは太巻きタイプを購入している。
このタイプは、普通巻のテープとは違い、台紙がセロハンになっている。
その為、はがしやすくするために、最初から中央に切目が入っているのだ。
もし、その36ミリとやらも、最初から中央に切目があるタイプなら、そんな機能は不要じゃないかと思ったのだ。
もしくは、最初から切目があるテープを、最新の機種だからと勝手に「切目までつけて印字された」と思い込んでいるだけかもしれない。
それを踏まえての上記の私からの質問だったのだが、当の上司にはさっぱりピンとこなかったようだ。
もちろん、その上司はその台紙がセロハンの、最初から切目のある12ミリのテープをしょっちゅう使用している。
「いやいや、36ミリのやつだからさー、ウチのテプラでは使えないでしょ」
という返事。
は??
そんな事はきいていない。
ちなみに、我が部署の古いタイプは、36ミリに対応していない。
だから、その上司は他部署のテプラを借りて使用したのだろう事はよくわかる。
そして、私は普段36ミリを使用しないので、テープの状態がどうなっているのかを知らない。
だから、上記の質問になるわけなのだが、私の質問が難しかったのだろうか?
「そうですね、だから○○課のを借りて使ったんですよね。で、テープに最初から切目は入っていないんですか、その36ミリには?」
と、再度質問してみた。
「だからさー、ウチのは36ミリは入らないから使えないでしょ?知らない?知ってるよね。一体何言ってるの?」
と先程とほぼ同じ事をのたまった挙句、こちらをバカ呼ばわりし始めた。
こうなるとついついノッてしまうのが私の悪いクセなのだ。
人を小バカにしている人をシメるのが大好きという悪いクセだ。
こうなると、だんぜん楽しくなってくるのだ。
「ああ~、36ミリ、ウチのは使えませんよね~、そうですよね~。でもウチで使ってる12ミリはそんな機能無くても最初から切目入ってますけどね。
で、その36ミリは最初から切目入ってないんですか?あー、入ってないから切目ついただけで感動したんですね。ああ、そうなんですか、へぇ~」
と返した。
その上司は少し考えてハッとした顔になり、
「あ、そうか、ウチのは最初から切目入ってたっけ、そういえば・・・
36ミリのは・・・切目は入ってなかったんじゃないかな・・・あれ?最初から切目入ってたのかな・・・」
と答えながらションボリ。
どうやら、やっと私の質問の意図が理解出来たらしい。
ああ、しんど(ー ー;)
その数日後、急にその上司が話しかけてきた。
「36ミリのやつさー、やっぱ切目入ってないやつだったよ。印字するときに切目もつけて出てくるんだよ〜」
唐突だったので何の事だかわからず、「なんだコイツ」と一瞬思ったのだが、テプラの話である事はすぐにわかった。
なんなんだ、この周回遅れの話の振り方は。
それがどうしたとばかりに答えておいた。
「へぇ、良かったですね」
あーあ、こんな楽しみ方をしついる私ってサイテーだなぁと、つくづく思う瞬間だ。