goru-goru綴り

日頃のもやもやを書き綴ります

風蘭満開

風蘭の季節だ。

 

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我が家でなんとなく育てている風蘭。

まだ満開にまでは至っていないが、花が咲き始めた。

 

育て始めて3年ほどになるが、いつの間にか株が増えて、花の数も多くなってきた。

少し、葉の色が薄くなってきたのが気になるが…

 

勤務先に、パートタイマーで勤めていた、園芸好きの80才近いおじいさんがいた。

そのおじいさんがある日、大株の風蘭を会社に持って来て、株分けをして皆んなに譲ってくれた。

 

その一つが、我が家に貰われて来た、上の写真の風蘭である。

 

園芸オンチに育てられながらも、なんとか生き長らえて、今年も花を見せてくれた。

 

そのおじいさんは2年ほど前に退職したのだが、その後も貰い手がなく、そのまま会社で面倒を見ていた風蘭たちも、そろそろ満開を迎えようとしていた。

 

ところがである。

 

もうすぐ事務所が移転することになっているのだが、例のロボット上司に

 「新事務所では植物なんか育てるスペースないから」

 の一言であっさり切り捨てられたのだ。

 

そのおじいさん以外にも、代々、園芸が趣味の社員が置いて行った、金のなる木だの、ベゴニアだの、取引先から贈られた観葉植物だのがわんさか鎮座している。

 

これらは全て処分するらしい。

さすが、情緒とは無縁のロボット上司、緑を育てようなどという気持ちは一切持ち合わせていないらしい。

 

園芸についてはさっぱりわからないながらも、今まで水やりをして世話をしてきた私としては、なんともやりきれない気分でいっぱいなのだが、

 

「ちょっとだけなら置けなくもない。西陽がよく当たる場所が空いている」

 

と言われて、ケンカ売ってんのか〜?と思いつつ、泣く泣く植木たちに別れを告げる事にした。

 

 だが、その処分されようとしている風蘭たちがたくさん蕾を付けているのだ。

 

なんとも偲びなくて、おじいさんが折角株分けしたものを、また寄せ集めて大き目の鉢にまとめて植え替えて、結局、我が家に避難させる事にした。

 

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適当に鉢に突っ込んできた風蘭。

蕾ばかりだったが、どんどん花が咲き出した。

可哀想だから、今度の休みにちゃんと植え替えてあげよう。

 

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鉢に入りきらなかったものはそのまま避難。

おじいさんが皆んなに配った時の黒いビニールポットのままなので、これもちゃんと植え替えることにする。

 

風蘭を育てるに当たって、初めて知った事が色々とある。

 

まず、風蘭は土ではなく水苔に植える。

植物と言えば土と思っていた私にとっては、かなりの目からウロコ度である。

 

また、蘭と言えば東南アジアや南米辺りの熱帯のイメージだったのだが、風蘭は日本の蘭。

ちゃんと『東洋ラン』というカテゴリーがある事も初めて知った。

 

そして、風蘭は名前の由来にもなっている通り、風に当たるのを好むんだとか。

元々は、木の幹や枝に根を張り付かせて植生しているので、自然に近い状態にする為に、吊るして風通しを良くするのが最適らしいのだ。

 

おじいさんに、「吊るしておいたら良い」とだけ聞いて、意味もわからずシュロひもで鉢ごと吊るしていたのだが、色々と調べてみてやっと理由がわかった。

 

寄せ集めた風蘭を持って帰る時に、手提げの紙袋に入れていた。

電車の座席に座って、その紙袋を膝に乗せていた時、バニラのような、なんとも言えない良い匂いが漂ってきた。

 

どうやら風蘭の花の香りだった。

 

ほとんどがまだ蕾だったのだが、いくつか咲いている花もあったのだ。

 

これも、おじいさんから「甘くて良い香りがする」と聞いていたのだが、水やりの時に嗅いでみても、よく分からなかった。

 

それもそのはず、「風蘭は夜香る」。

 

まだまだ目からウロコが落ちる事が色々ありそうだ。

 

フウラン - Wikipedia