goru-goru綴り

日頃のもやもやを書き綴ります

なんか淋しいよね、そういうのって

自分では親しく接しているつもりだった職場のおじさんが、長期の休暇を取る事になった。

ある日、そのおじさんから

 

「明日から来月いっぱいまで長期で休む事になったから、後よろしく頼むよ」

 

と言われた。

休む理由は教えてくれなかった。

 

翌日、そのおじさんの上司に当たる◯◯さんに理由を尋ねると

 

「うん、ちょっと事情があって今日から来月いっぱい休む事になったんだよね」

 

としか言わない。

 

「後頼むって言われたんだけど、何の事なのかなぁ?」

 

と言うと

 

「あー、多分月次の締めの時に休む事になるから、勤務日報の事とか交通費の申請の事とかそういうのを代わりに頼むっていう事なんじゃないかなぁ」

 

と言う。

何それ。

私、おじさんの事情まったく分かってないんだよ?

なんで私?

 

「そういうのは所属長がフォローしてやってよ。私に言われても知らないよ、事情もわからないのにどうやって処理しろっていうのよ」

 

と返しておいた。

そこまで言っても◯◯さんは

 

「う〜ん、そっかー、う〜ん…」

 

と言うだけで、結局おじさんが休む理由を教えてくれなかった。

 

それから約1ヶ月後、再度おじさんの上司の◯◯さんにおじさんが休んでいる理由を聞いてみた。

というのも、後ろの席でおばちゃんと派遣さんがコソコソと手術がどうの容態がどうのと話しているのが聞こえてきたので、おじさんの事かと思ったからだ。

 

すると

 

「実は、胃と食道に癌が見つかって先月手術したんだよね。今まだ入院しててリハビリ受けてるって」

 

と言う。

まぁ、なんとなく病気で入院でもしてるんじゃないかとは思っていたが、そこまで悪いとは思っていなかったので驚いた。

 

「やっぱり病気だったの?!そうかもなぁと思ってたんだけどね」

 

と言ってその時は話を終えた。

 

その数日後、◯◯さんと支社長がおじさんのお見舞いに行くといって出かけた。

同じ部署の派遣さんも一緒に行っていた。

 

その翌日、派遣さん

 

「おじさん、様子どうだった?元気そうにしてた?」

 

と聞くと

 

「う~ん、なんかあんまり元気そうではなかったんですよねー。もう普通に動いてて回復してはいるんでしょうけど、気弱になってるみたいでした」

 

と言う。

まぁ年齢も年齢だし、今まで大病をした事がないのに急に病気が発覚していきなりの大手術だったわけだからなぁ。

そうなるのも無理はないかも、などと考えながら派遣さん

 

「まぁ気持ちの持ちようもあるかもね。元々健康診断でも引っかかるところがなかったしすぐに良くなるんじゃない?」

 

と言っておいた。

その時に

 

「私、つい最近までおじさんがそんな大きな病気で入院してるって知らなかったんだよね」

 

と言うと、派遣さん

 

「えーっ?!マジっすか!えー…goru-goruさ~ん…」

 

と呆れたように言ってきた。

まぁ私としては本人に聞いても誰に聞いても教えてくれなかったから不可抗力だったわけだが、なぜか

 

”え?なんでそんな事も知らないの?なんか冷たくないですか、それって?”

 

と言われているような気がしてどうもスッキリしない。

なんとなく腑に落ちないまま派遣さん

 

「聞いても本人も何も言わなかったし、◯◯さんも何も教えてくれないからずっと知らなかったんだよね」

 

と言うと派遣さん

 

「まぁおじさんの意向でもあるんでしょうがないんですけどね~、誰にも言うなって。アタシはぁ~、仕事の絡みがあるから~、言ってもおじさんの仕事を代わりにやらないといけないんで早い段階から聞いて知ってましたけど~」

 

と言う。

なるほど、それは納得出来る。

という事は、管理職数人とおじさんの部署の人しか知らないってことか。

と思っていたら、すかさずおばちゃんが話に割って入ってきた。

 

「えーっ!ウッソー!!goru-goruさん知らなかったの?!えーっ、ヒッドー!何それ?!いつも◯◯さんとお昼食べに言ってるから聞いて知ってると思ってた!◯◯さんgoru-goruさんに言ってなかったんだぁ~、えー?!教えてくれなかったら普通こっちから聞かない?それもしなかったんだぁー、ふぅ~ん」

 

と、私に対して非難轟轟( ̄ー ̄)

あのな、人の話聞いてるか?

聞いても教えてくれなかったって言ってんだろ。

 

ここぞとばかりに責め立ててくるおばちゃんにウンザリしながらも

 

「聞いても教えてくれなかったんだよね、誰も。そっちの方が冷たいなぁと思ったけどね」

 

と言うと、派遣さん

 

「いや、まぁそれは誰にも言うなっていうのがおじさんの意向なんで~、しょうがないですよ~。アタシはぁ、仕事が関係してくるからどうしてもねー、聞いておかないといけなかったんで~」

 

と、最初の態度とは打って変わってこちらを擁護するような言い方に変わっていた。

 

おばちゃんは

 

「おじさんってそういう人じゃん!周りに黙ってコッソリ済ませる人なんだから、こっちから聞かないと!」

 

と、いかにも下品な持論をまくしたてている。

おばちゃんというのはデリカシーのかけらもない人なので、”ちょっと事情があってね”と濁して説明してもグイグイ追求する人なのである。

◯◯さんに「なんで?なんで?」と詰め寄って聞き出したのだろう。

まぁ私には出来ない芸当である。

 

もしくは、おばちゃんの場合は自分のダンナから聞いたのかもしれない。

おじさんはおばちゃんのダンナと親しいので、そちらのルートから知った可能性もある。

 

結局フタを開けてみれば、近しい人の中でおじさんの病気の事を知らなかったのは私だけだった。

そういう部分でもすっかりのけ者みたいになっちゃってるんだよな、最近。

 

自分ではおじさんと親しいつもりでいたのだが、どうも向こうはそうは思っていないようでちょっとガッカリしたなぁ。

一気に近しい人じゃ無くなったよ。