goru-goru綴り

日頃のもやもやを書き綴ります

即戦力

昨年末あたりに大まかに書いてそのままになっていた記事をエントリーしておこう。

 

年末から年始にかけての激務がやっとひと段落ついたので、今日は久々に定時で退社した。

 

ちなみに、大半の社員が今日初出だったんだよ。

 

で、旧派遣さん絡みの事でゲンナリするような諸々を思い出してちょっと経ってから、なんとなく分かった事がある。

 

私が常に感じていたのは、”旧派遣さんに関して、周囲の思惑と私の思惑がなんでこんなに乖離してるんだろうなぁ”というところなのだが、謎が解けた。

はっきり言って、私は旧派遣さんに対して良い印象を持っていない。

それは主に仕事に対する姿勢からして既に違っているからなのだが、周囲はそうは思っていなかったらしい。

どちらかと言えば旧派遣さんを気に入っている人の方が多かったと思う。

そこで私としては”何でだろー?”と常に不思議に思っていたわけだが、要するに見方が真逆だったからだと気づいた。

 

私は派遣社員というものは最初から基本的な仕事がこなせる即戦力だと思っている。

だから普通のアルバイトやパートタイマーよりも時給が高いのだ。

今まで働いて来た経験値もあって、簡単に説明すれば臨機応変にこなしてくれるものと思っている。

つまり、なんでもテキパキとこなしてくれる一人前の派遣社員として私は旧派遣さんを見ていたのだ。

 

ところが周囲はそうではなかった。

仕事はイマイチでもニコニコと愛想良く自分たちと接してくれてれば何でもいい
よ~、とばかりに甘やかしていたフシがある。

要するに子供扱いである。

もっと言うなら「おんなの子」扱いである。

ここで私と周囲との考え方の乖離がでてくる。

 

私は旧派遣さんを一人前の派遣社員として見ていたわけだが、周囲の人たちは子供のおつかいとして見ていたわけだ。

えらく高いお駄賃のおつかいだなぁ、おい(^^;)

私たち契約社員よりも数百円時給が高いんだからなぁ。

だから私からしたら、一人前の派遣のくせにこちらが思っている事をテキパキとやってくれない旧派遣さんにイラだつのだが、おんなの子扱いしているオッサン連中からしたら、おっとりしていて何を話しても「そうですよね~」「ホントですねぇ~」「ウフフフッ」という返事でまず逆らう事はない。

仕事がイマイチでも可愛ければそれでいいよ~、となってしまうワケだ。

 

・・・・・・・・・( 一一)

それってなんか失礼じゃないですかね?

派遣さんに対して。

いったいキャバクラのおネエちゃんと何が違うの?という状態になってしまっているではないか。

キャバクラのおネエちゃんを見下して言っているわけでは決してない。

キャバクラのおネエちゃんは完全なるプロフェッショナルとしてキャバクラでの仕事を完遂しているからである。

どちらかと言えば尊敬している方である。

ところが旧派遣さんの場合はどうなんですかね?

本当にやらなければならない仕事はテキトーでも、オッサン連中がすっかりチヤホヤしてしまっているではないか。

ちゃんと本来の仕事をやらせて、出来ない時は注意しないといけないんじゃないですかね?

契約不履行もいいとこだよね?

 

だが、私が良く思っていないのはそれだけではない。

結局、そういう扱いに甘んじてしまっていた旧派遣さんの姿勢にもイライラしていた所がある。

働いていたら「ちゃんと出来るように頑張ろう」とか、知らない事なら「ちゃんと教えてもらって出来るようになろう」とか普通思いませんかね~?

残念ながら旧派遣さんにはそれが全く皆無だったんだよなぁ。

 

電話を回した時の「アタシぃ~、電話わかんないんでぇ~」もそうなのだが、効率が良さそうなやり方を「こっちの方がやりやすいんじゃない?」と説明しても

 

「でもぉ~、◯◯さんからこうしろって言われてるんでぇ~、これで良いんですよぉ~」

 

と頑なにやり方を変えようとしない。

最初のうちはそんな感じでアドバイスっぽく説明したこともあるが、決まって

 

「こうやれって言われてるんでぇ~」

「それはわかってるんですよぉ~、でもこれでいいんで~」

 

などと素直に聞かないのでもう言うのを止めた。

どうやら本人も仕事を頑張るタイプではなかったらしい。

 

何が良かったかと言えば、現派遣さんは旧派遣さんとは真逆で何事もテキパキとこなしてくれる、まさに即戦力である。

こういうのを待っていたのだ、私は。

いつも自分からサッと動いて「私がやります」とテキパキやってくれる。

聞くところによると、派遣での事務経験もあるし、社員で働いていた頃はある店舗のマネージャーで部下を管理する立場にあったらしい。

 

いや~、素晴らしいですね。

接客サービス業で上の立場にいたせいか人当たりも良くて弁がたつ。

おそるおそる現派遣さんに尋ねてみた。

 

「現派遣さんって、電話に出るのは苦じゃない方?」

 

派遣さん

 

「あ、私、前にテレフォンオペレーターやってた事あるんで全然大丈夫っスよ。電話、私も取りましょうか?すごく気になってたんスよねぇ~、電話の扱い方教えてもらったら取るようにしますね!」

 

と、積極的に言ってくれる。

そして現派遣さんはガラッパチのアネゴ肌なしゃべり方でサッパリした性格なのだった(^-^;

前とは全然違うなぁ、あー助かる。

 

「ああ、鳴ってる電話を積極的に取るまではしなくていいと思うけど、◯◯さん(派遣さんの上司)が留守の時に本社なんかからよく電話かかってくるんだよね。別の人に代われって言われる事があるから、そういう時は代わって用件聞いて欲しいんだよね」

 

と言うと

 

「あー、そんなの全然大丈夫ッスよ。いつでも電話振ってください、こっちでちゃんと聞きますんでー!電話も普通に鳴ってたら取るようにしますよ!」

 

だって。

コレだよ、コレ。

当たり前の光景がやっと見られるわ~。

 

「ほんとー?助かるわ~。前は全然だったから忙しいときにジャンジャン◯◯さん宛の電話がかかって来た時大変だったんだよね~。旧派遣さん、電話がわからないからって代わってくれなくてさー、全部こっちで用件聞いてたから決算なんかの忙しい時には仕事にならなくてねー」

 

と言うと

 

「え、そうなんスか?!もう、ダメだなぁ、お嬢ちゃんは~。それはgoru-goruさんに任せっきりにする仕事じゃないわなぁ~。私全然大丈夫なんで、こっち宛の電話はどんどん振ってください!かかってきた電話もなるべく取るようにします!」

 

と、どんどん前向きに言ってくる。

いや~、いいねいいね~。

 

「ありがとうね~。ウチの2人もあの調子だからさー、全然電話取ってくれなくて結局私一人で電話応対してるみたいになっちゃってるんだよね」

 

と言うと現派遣さん

 

「やっぱりなぁ~」

 

と言う。

何が?と思いながら聞いていると

 

「旧派遣さんに引き継ぎしてもらってる時に”電話取ったりとかしなくていいんですか?”って聞いたんですよー。旧派遣さん全然取ってなかったしー。そしたら”電話は取らなくてもいいんですよ~”ってサラ~ッと言ってたんでー、そうなのかなぁと思ってたんスよね~。多分◯◯さんに言われてないからやらなくてもいいって勝手に思ってたんでしょうねぇ」

 

だって。

本当にやりたい仕事を勝手にチョイスして、やりたくない仕事はスルーしてたんだろうな。

◯◯さんが指示してこないのをいいことに敢えてやらなかったんだろう。

派遣会社もよくこんな即戦力にもならん人を連れて来たもんだわ。

呆れながら

 

「えー、やらなくていいって説明してたの?う~ん。まぁ絶対にやってっていう事もないけど、皆が手が離せなくてずっと電話が鳴りっぱなしだったら出てくれたらいいんじゃないかなぁ、常識として。旧派遣さん、それすらやってくれなかったからねー。ずっと電話鳴ってても知らん顔してたもんね」

 

と言うと

 

「ええーー?!あ~、お嬢ちゃんはもう~~。いや、私もホントにやらなくてもいいのかずっと気になってたんでー、取るようにします!そうしないと自分が気持ち悪いんで!」

 

と、サッパリと言っていた。

いや~、今度の人は本当に当たりだったなぁ。

ダラダラ休憩する事もないし、サクサク仕事はこなす。

何よりも、言われた事を疑問にも思わずその通りにトロトロやっていた前任者とは違って、「こうやった方が処理が早いと思うんッスよね~」などと上司である◯◯さんにちゃんと自分の意見を言っている。

◯◯さんがドンくさい時は冗談混じりに注意の突っ込みを入れているし。

 

久しぶりに見たわ、ちゃんと仕事する人。