goru-goru綴り

日頃のもやもやを書き綴ります

『人は見た目が9割』て本当なんだねー

いや〜、まあ以前から私も薄々そうかもねとは思っていたが、最近しみじみと実感してしまった。

 

最近入った派遣さんが、非常に当たりがソフトで、いつもニコニコしていていわゆるものすご〜く"感じのいい人"なのだ。

めちゃくちゃ美人という訳ではないが、見た目もいかにも優しそうなお姉さんという風貌で、高めの可愛らしい声で穏やかに喋り、「うふふふっ」と可愛らしく笑うので、周囲からの受けはすこぶる良い。

 

聞くところによると、前職は幼稚園の先生だったらしい。

道理でなぁ。

そりゃ子供に好かれそうだわ。

本人も、仕事にしていたほどなんだからよっぽど子供好きなんだろう。

 

ある日、その派遣さんと終わり時間が重なって、更衣室でおしゃべりしながら着替えて同時に会社を出た。

その時、派遣さんがいつもとは反対方向の、私と同じ方に向かって歩いてきた。

 

「あれ?派遣さんコッチだっけ?」

 

と聞くと

 

「あ、今日は寄るところがあるんで、コッチなんです〜」

 

と言う。

 

「あ、そうなんだ」

 

と納得すると派遣さん

 

「おばあちゃんが入院してるんで病院に行くんです。▲▲の前でお母さんと待ち合わせしてるんですよ〜」

 

と説明してくれた。

 

「へぇー、入院してからもう長いの?」

 

と尋ねると

 

「今年の春からなんです」

 

と言う。

まあお母さんがいるとは言え、そうやって病院に度々行くのは大変だろうなぁ、私も母親の時しんどかったわなどと思いながら

 

「病院は毎日行ってるの?大変だね。でも顔見せてあげたらおばあちゃんも嬉しいんじゃない?」

 

と言った。

すると、

 

「ほぼ毎日行ってますねー。最初に入院した時は老衰でもうシぬって言われたんですけど持ち直しちゃったんですよね〜。これでまた元気になって病院出されたらどうしようってお母さんとも話してたんですよー。家に戻されても看る人が居ないし困るんですよね〜」

 

と可愛らしい声で穏やかに言う。

 

………( ゚д゚)

えええーーー…

なんかさ、見た目・声・仕草と、言ってる内容のギャップにビックリなんですけどー( ̄▽ ̄;)

唖然としてしまったわ。

 

「へ、へぇ〜、ああー、そうなんだ〜…」

 

と返すのがいっぱいいっぱいだった。

 

「タオルとか着替えとか持って行くだけなんでほんとは毎日行かなくてもいいと思うんですけどー、あんまり行かないとちょっと体裁悪いかなってお母さんとも言っててー。お母さん車なんでー、じゃ待ち合わせて行こうかっていう事になったんです~。面倒なんですけどねー」

 

だって。

どうやら"おばあちゃん思いの優しい孫が毎日顔を見せに通っている"というのとは明らかに違うようだ。

 

つかさー、そんな言い方を私にするのは体裁が悪いとは思わないんだろうか?

普通思ってても言わんだろーという類いの内容だよね?

 

話の途中で派遣さんは曲がり角で曲がって別方向に向かった。

どう返していいのかわからずに

 

「なんていうか…、大変だね。じゃお疲れ様~」

 

とだけ言って別れた。

そのままなんとなくモヤモヤした気分で駅に向かった。

 

何なんだろうな。

私の周りってこういう人多いのよ。

 

で、まただよ。
また、早々とその人の本性を見破る能力が発揮されてしまうんだよ、私は。

 

前にもあったわ、似たようなパターンが。

 

もうかなり前の話になるが、まだ派遣で働いていた頃、その時一緒に働いていた派遣の人がまさにこういうタイプだった。

 

その人は色白のはかなげな美人さんで、やさしい雰囲気の人だった。

その人の方が私より数日早くその会社に派遣として入っていた。

偶然にも同い年だったのだが、話すと返しがいちいち辛辣でこちらが言う事に必ず反論や追及をしてくる。

とにかく理屈っぽい人で、一緒にいて本当に疲れる人だった。

この人の前職はなんと中学の非常勤講師で科目は物理。

この時からなんとなく理数系の人が苦手だという事に気付き始めたんだよ、そう言えば。

 

ずっと教員の正式採用を目指していたらしいのだが、就職口がなかなか無くて、しょうがなく非常勤講師として勤めていたらしい。

それも結婚を機に辞めて、結婚したらしたですごくヒマだったから派遣で働く事にしたらしい。

その時点で新婚ほやほや、派遣で働くのも初めてと言っていた。

 

その派遣先に入ってから1ヶ月も経たないある日、その人が

 

「私、もしかしたら妊娠したかもしれない」

 

と言っていた。

結婚して半年くらいって言ってたし、へーそなんだーと思って

 

「おめでとー、良かったね~」

 

とお祝いの言葉を述べたのだが、言われた本人はイマイチ嬉しそうな感じがしない。

え、なんで?

と思っていると、

 

「まぁまだ病院に行ってないからはっきりしないんだけどね。出来てたらどうしようと思って~」

 

などと思いもよらない事を言い出す。

は?全然嬉しくなさそうだなぁ、と思って聞いていると

 

「来月、ダンナと2人でニュージーランドに旅行する予定なんだよね。せっかく楽しみにしてたのに妊娠なんかしてたらすっごく困る~」

 

と、キレイな顔で穏やかそうに言っている。

え?え?なになに?

ちょっと何言ってるかわかんない、という感じでこちらの方が一瞬パニックになりかけた。

その人は続けて言う

 

「子供そんなに好きじゃないし、どうしても欲しいってほどじゃないし。親が孫孫言ってるからいずれは産むつもりだけど、もっと自分たちだけで色々遊びに行ってから作ろうと思ってたのに、今出来てもちょっとねー・・・」

 

だって。

 

ええーーー・・・( ゚д゚)

うん、まぁ。

人それぞれだからそこは何とも言えない、のか?

当時、私もまだ若かったので、見た目と言ってる内容のギャップに驚きながらも

「あー、そうなんだ~、へぇ~・・・」

としか返事出来なかったわ。

 

それから数日後、その人が急に体調不良で休んだ事があった。

一緒に働いていた他の派遣の人たちと、

「風邪でもひいたのかな?」

「妊娠してたら風邪ひくのも怖いんじゃない?」

「大丈夫かなぁ~」

などと心配していた。

 

ところが、2、3日して出社してきたその人に

 

「風邪ひいたの?大丈夫?」

 

と尋ねると本人はすこぶる元気で

 

「実はね、流産したんだー、私~」

 

と、心なしかウキウキしたように言っている。

 

ええーー?!

聞いてビックリしたわ。

 

「ええ?!大丈夫なの?」

 

ともう一度聞き返すと

 

「うん、へーきへーき。別に体はなんともないから」

 

と、また陽気に話している。

 

「あ、そうなの。じゃあ良かったけど、なんか残念だったね。でもまたすぐに出来るよ」

 

と、慰めるつもりで言ったのだが、

 

「え?何が?ああ、赤ちゃんのこと?うん、別に全然気にしてないから。それより、これで来月の旅行思いっきり行ける事になったから良かったよ~、どうしようかと思ってたからさー。ダンナなんて旅行中止しようって言い出しててさー、ちょっとケンカみたいになってたんだよね。でもこれでスッキリしたし、あー良かった~」

 

などと言っている。

 

・・・・・・・・・・( ̄▽ ̄;)

いや~・・・・

なんつーか、本当にこの時は何て返事したらいいのかわからなくて、本気で頭真っ白になったわ。

 

本人はすっかり障害が無くなってルンルン気分で話している。

が、話している内容はなかなかエグくて人でなし感満載。

一体何なのコレ?ってカンジだったわ。

 

だけど、他の人はその人の本性に全く気付いていなくて、「あの人きれいで優しいよね~」だの「話し方も落ち着いてるしいいよね~」だの「先生やってただけあって頭も良いし」だの最後まで言われてたんだよなぁ。

 

結局、その人とは半年ほど一緒に働いたが、すぐに辞めていった。

 

「時給が安いのにコキ使われるし、全然労いの気持ちが無いから嫌だ」

 

とか言ってたわ。

でもさー、雇用主側からしたらその勤務態度はどうなんだろうね、とは思っていたのだ。

 

入社した翌月にいきなりニュージーランド旅行で2週間も休んで、しかもその休みの事を休む数日前にやっと上司に伝えていて周囲をビビらせていたのだ。

 

結局、その人に仕事の支持をしていた正社員の女性が代わりに処理する羽目になっていて、会社側からのその人の印象はめっきり悪くなっていた。

 

休む事をギリギリになって伝えた時、上司から注意されたらしいのだが、本人はどこ吹く風で、

 

「だって派遣なんだし、いつ休もうが何日休もうが自由じゃない?そういうもんだよね、派遣って」

 

とか言ってて、聞いてるこっちはいたたまれなかったわ。

派遣社員も登録する時に研修受けるはずなんだけどねー、いつどこでそういう認識になったのこの人?

 

しかもこんな考え方で中学生に教えてたっていうんだからなぁ。

前出の派遣さんといい、この人といい、文部科学省どうなってるんだよ。

 

そんなこんなで、見た目がキレイだったり優し気だったり、声やしゃべり方が可愛いかったり穏やかだったりすると、得な事がいっぱいありそうだというのはよく理解できたのだった。