味方だと思っていた人が実は敵側だった事を知った時の衝撃たるや…
つい最近、タイトルのような目に遭ったのだが、実は若い頃から度々同じような経験をしている。
私に見る目がないのか、逆に見る目があるからすぐに分かってしまうのか。
いつも、その人との付き合いが始まってから大体3ヶ月ほど経った頃に”実は…”みたいな事がわかっちゃうんだよな。
まぁ『スパイ』みたいな大げさな位置ではなく、単なる『コウモリ』な人なのだと思う。
が、私はこういう卑怯なタイプの人が最も苦手なので、分かると付き合いも疎遠にしてしまう。
たぶん、世間の人はそういう人だと分かっても知らん振りをして適当に上手く付き合っていくのだろうと思うが、私にはどうもそれが出来ない。
たまたま何かで一緒になった時には当たり障りのない会話で済ませるが、密にやり取りするような事は性格的にムリ。
なので、自然と近づかないようになる。
最近の場合は、AさんとBさん2人と一度に知り合った。
この2人は学生時代からの友人同士で、もう数十年の長い付き合いなのだという。
私は学生の頃からずっと付き合いが続いている友人が居ないので「へ~、うらやま」と思いながら聞いていた。
ところが、別の日にAさんにだけ会った時に
「Bなんだけどさー、めちゃくちゃ自分勝手でいつも振り回されてるんだよね~。話し出すと止まらないし、いつも持論を振りかざして人の話は聴かないし、もうウンザリする」
と、いきなりBさんの悪口を言い出した。
付き合いが長いと嫌な部分も全部分かってるわけだからなぁ。
そういうもんなのかな、と思いながら聞いていた。
次にBさんとだけ会った時、本当にBさんというのはおしゃべり好きで人の話を聴かない人だった。
自分はこう思う!と人の意見は聞き入れず、自分の思う事だけをずっと語っている、なんとなくいけ好かないタイプの人だったのだ。
Aさんの事も話の中でたまに出ると、なんとなくバカにして見下したような言い方をする。
「Aさんの言ってた通りだなぁ」
と思いながらその時は黙って聞いていたのだが、私自身だんだんとムカついてきて反論するようになった。
Aさんが「ウンザリする」と言っていたので、その仕返しをしてやれという気持ちもあった。
それ以来、いつも3人で集まると、Bさんが一人で滔々と語って、私がそれに対して反論して、Aさんが黙って聞いている、というのがお決まりパターンになっていた。
ところがある日、いつものように話していると突然Aさんが
「goru-goruさん、ちょっといい?いつも聞いてて思ってたんだけどさ、goru-goruさんはイチイチ一言多いんだよね!そういう言い方は相手に失礼じゃない?必ずBに反論するしさ、BにはBの考え方があるんだからちゃんと聴かないとダメじゃん!自分は難しい話は分からないから2人で議論してるのを聞いててすごいなぁと思うけど、2人が揉めてややこしくなるのは面倒だから止めてほしいんだよね。一回さぁ、思った事をすぐに口に出すんじゃなくてちょっと考えてから発言したら?Bに対して失礼じゃ
ん!Bに反論するとか信じられない!」
と、思いっきり注意されてしまった。
エエ~~~…(・・;)
アンタ、Bさんにウンザリって言ってなかった?
と驚いていると、Bさんが
「この人には言ってもわからないんじゃない?人に対してどういう言い方が失礼なのかとか。反論してくる時点で失礼なんだけど、わからないからムリないと思うわ。たぶん言ってもわかってないから直らないと思うよ」
と、私に対してメチャメチャ失礼発言。
あのさー。
私が普段から他所でもこんな話し方してると思ってんのかね。
Bさんをやり込める為に自分としては頑張って嫌味入れたり上げ足取ったり、わざと失礼な言い方してたんだよなぁ。
AさんはAさんで、最初はBさんの悪口言ってたのに、結局はBさん擁護に回って私を批判してくるし、結局は長年の付き合いの友人側に付くって事なんだろうなぁ。
と、ちょっと呆れてしまった。
呆れてしまったので、それ以来一切反論するのを止めて黙ってBさんの話を聴くだけにした。
まぁそれが本来の私のスタンスなんだよね。
人それぞれの意見があるから黙って聞いているというのが普段の私なのだ。
すると、いきなりAさんが
「あれ?goru-goruさん今日は大人しいね、何もいわないの?Bがあんな事言ってるよ?いつも反論するのにどうしたの?」
とシレ~~っと言ってくる。
何言ってんですかね、この人は。
前に私にキレて注意したの覚えてないんかい。
と思いながらも
「別に。Bさんの言う通りだなぁと思って聞いてるだけ」
と答えた。
全然思ってないけど。
するとAさんは不思議そうに
「ふぅ~~ん」
とだけ言っていた。
そんなやり取りを気にする風でもなくBさんは滔々と一人で持論を語り続けていた。
私が反論したり突っ込みを入れたりしないので、さぞかし気分よくおしゃべりが出来ることだろうて。
などと考えながら聞いていると、Bさんまでもが
「ね、goru-goruさんもそう思うでしょ?あれ?そういえばgoru-goruさん今日は静かだね、どうしたの?どこか悪いの?」
などと言ってくる。
こいつら揃いも揃っておかしいだろ。
「別に。Bさんの言う通りだなぁと思って聞いてるだけ」
とAさんに言ったのと全く同じ返事をしておいた。
Bさんは
「あ、そうー。そうでしょ~、goru-goruさんもやっとわかったか~」
などとボケた事を言ってくる。
ますます呆れていると、Aさんが
「うん、やっぱりBって凄いね!何でも知ってるし、言ってる事も全部正しいし、ホント勉強になる!あ、そうだお茶淹れようか?飲むでしょ?」
と言ってBさんにだけお茶を淹れて持ってくる。
なんとなく分かってはいたが、驚いているとBさんがトイレに立った。
そこですかさずAさんが
「ねぇねぇ、Bってばもう1時間も一人でしゃべりっぱなしだよ。なんか呆れる~。もうウンザリだよー」
とコソコソと耳打ちしてきた。
まぁね、アンタに一番呆れてるよ、私は。
この一件でものすごーく理解できたのは、AさんのBさんに対する物言いといいお茶の出し方といい、仲の良い友人関係ではないんだなぁという事かな。
完全にBが上でAが下の”上下関係”じゃんか。
Aさんが卑屈に見えて憐れみすら感じてしまったわ。
こんな友人関係は絶対にイヤだ。
そしてふと気付けばこの人たちと知り合ってから丁度3ヶ月ほどが経つ。
なんだかアホらしくなってしまって、この人たちとの付き合いをどうするか、今は考え中。