goru-goru綴り

日頃のもやもやを書き綴ります

モーレツ台風

いや、すごかったのなんのって。

何がって、私が住んでいる所を思いっきり台風が通っていったわけで~。

 

朝から台風に備えて電車が運休していたため、仕事に行けずに自宅待機。

木造のボロアパート、一体どうなる事かと思った。

建物全体がガタガタ揺れるし、雨は窓の隙間から吹き込んでくるし、

 

「本当に安いだけあってボロボロなんだなぁ、このアパート」

 

としみじみ思ったよ。

一応サッシなんだけど、おかしいなぁ( ̄▽ ̄;)

 

で、今回の台風で初めて部屋の中まで雨漏りというのか、水が外壁から侵入してきていた。

壁紙がぷっくり膨れているので「??」と思いながら触ってみると、どうやら壁と壁紙の間に水が流れこんできたらしく、膨れた部分が水でタプタプしている。

その頃は完全に台風のピークで、すっかり停電中。

部屋がびしょびしょになるわけではないが、壁紙がそんな状態でいいものかどうかよくわからないので、確認のため家主さんに電話をかけてみるも、相手も完全に停電中で電話が通じない。

携帯の番号は知らないし、”あーこりゃダメだ”と、とりあえず放置するしかなかった。

 

結局その日は夜までずっと停電で、蒸し暑さのなか電池式の小さいLEDライトでなんとか過ごし、停電のためかガスも使えず、しょうがないので水のシャワーを浴びてさっさと寝ることにした。

 

暑いので窓を開けて寝ていたら、物音で目が覚めた。

雨がどしゃぶりで、窓から吹き込んでいた。

あー、最悪だ~と思いながら起きて窓を閉めに行ってふと横を見ると、電話のモデムのライトが点灯していた。

 

「あ、停電なおったんだー」

 

と思いながら時計を見ると、深夜1時頃だった。

結局、雨のため窓を閉めてしまったので、また蒸し暑さがぶり返し扇風機を回してそのまま寝入った。

 

翌日は相変わらず電車は運転見合わせで会社に行けないまま。

家主さんに電話をかけても相手方はずっと停電のままで通じない。

どうしたもんかなぁ、とぶよぶよになった壁紙を触ってみると、中に溜まっていた水はなくなって、その部分だけ壁から剥がれて空洞になっている状態だった。

 

このままじゃマズいよね、やっぱり。

などと考えながら、数時間おきに電話をかけてみるが、ずっと通じないままだった。

家主さんの方が被害酷そうだなぁ、と思ってとりあえず電話するのは諦めた。

 

夕方になって、ぶよぶよしていた壁を見ると、壁紙がすっかり乾いて跡形もなくピンと整って触っても空間がない状態に張っていた。

これには「ええーー?!」と驚いたが、まぁ見た目元通りになっているし良いかなぁと思って放置決定。

最近の壁紙は水に強くて伸縮性があるに違いない。

 

その後数日間、各部屋の玄関扉の上に付いているライトが全戸点かず、夜になると真っ暗だった。

停電が直っても消えているということは、配線が切れてるんだろうな、と思いつつあまり不便も感じなかったので放置していた。

 

その翌朝、下の階のどこかの部屋の住人である年配の男性が誰かに大声で怒鳴っている声が聞こえてきた。

建物の外側、私の部屋の壁紙がぶよぶよになった側に回り込んで、もう一人の人物になにやら話している。

 

話している相手はどうやら家主さんらしい。

家主さん、やっと停電直ったのか~、下の人が呼んだんだなぁ、と思っていた。

話している内容ははっきりわからなかったが、どうやら下の部屋にも雨水が浸入して困ったことになったらしく、

 

「壁に鉄板をどーのこーの、補強の工事しますんで~」

 

などと家主さんが答えている。

その後、また何やら話していて、急に大声で

 

「とにかくねー、テレビが映らなくて困ってるんだよ!早くなんとかしてくれないとね!外の電気も消えてるし、コレも止まってるし、いい加減にしろよ!!」

 

と、何かの機械?らしきものをガンガンたたいているのか蹴っているのか、年配の住人がとにかく物に八つ当たりして怒っていた。

 

うわー、めっちゃ怒ってる~、と思いながら聞いていると、とにかく「テレビが」「テレビが」言ってんのな。

テレビが映らないのがよっぽど腹に据えかねるらしい。

ウチにはテレビがないので、映らなくなってることに全く気付かなかったわ。

 

だが、下手に出ていた家主さんもさすがにその住人の態度にムカついたらしく

 

「そうは言ってもね、これは災害ですからね。修理の業者に何件か当たってるんですけど、どこも順番待ちで100番くらい後になるんでね。ここだけじゃなくて他所のお宅ももっとひどい被害のところがたくさんあるんですから。今のところ使えないのはテレビくらいですよね?生活面で困る事ありますか?電気も水もガスも使えますよね?」

 

と、テレビが見れないくらいガマンせーや!と言いたい所をグッと堪えて説得しているのがヒシヒシと伝わってきたわ。

 

家主さんは

 

「とにかく、なるべく早く直してもらえるように業者に頼んでみますんで、もう
ちょっと辛抱してもらえますか」

 

と言って、去って行った。

 

このアパートにも、テレビが生活必需品の典型的な老害が住んでいたとは。

翌日には北海道も大変な事になっていて、このボロアパートの被害なんて比じゃないんだけどね。

老害にはそんなこと関係ないのか。

ひょっとしてテレビしか見ないから他に情報源がなくて、北海道の地震の事も知らないのかもしれないなぁ。