goru-goru綴り

日頃のもやもやを書き綴ります

「ご自由にお取りください」の飴ちゃん

職場の私の席の横にキャンディの容器を置いてある。

移転前の事務所の頃からの名残りなのだが、誰かが適当に買って来て足してくれていたり、欲しい人が適当に取って行って食べたりしている。

私も時々無くなりそうだなと思ったら買ってきて足している。

 

ところが、どうやらそれがおばちゃんの気にくわないようで、しょっちゅうその容器についてモンクを言っている。

 

「もう!こんなところに置いてるからみんなアタシのゴミ箱にカスを捨てていく!!ほんとうっとうしい!」

 

だそうである。

ゴミ箱に捨ててるんだから別にいいじゃないのと思うのだが、要するにおばちゃんはそこに腹を立てているわけではないのだ。

 

皆がその容器から「飴くださ~い」「オレも~」「もらいますね~」などと楽しそうに取って行く。

それを主催しているのが自分ではない事に気分を害しているのだ。

つまり、自分の手柄になっていない事に腹を立てていると思われる。

 

いつもおばちゃんを見ていて思うのは、おばちゃんの軸はそこにあるんだなぁという事。

自分が中心になって皆に色々とやってあげて、皆から「おばちゃん、ありがとう」と言われる事に情熱を注いでいるというか何というか。

仕事でも雑用でも一時が万事この調子なのだ。

 

いつも飴が無くなりそうになったら買って来て入れてくれる男性社員がいるのだが、その人がたまたまおばちゃんに

 

「おばちゃん、飴買ってきたから入れておいて」

 

と袋ごと渡していた事がある。

おそらく、「飴の容器に入れておいてね」という意味で渡していたはずである。

ところが、その飴ちゃん制度に裏で反対しているおばちゃんは、その受け取った飴を容器に入れずにザザーッとお皿にあけていつものおやつの様に休憩室のテーブルに置いていたのだ。

 

で、挙句に

 

「アタシはちゃんと皆で分けて食べた方が良いと思うから、休憩室に置く事にしてるの!」

 

とかなんとか言い放っていた。

 

あー、さいですか~。

まぁ何とでもしてくれたら良いとは思うけど、実は休憩室の方が皆が皆行かなかったりするんだよなぁ。

めったに休憩室に行かない人と、しょっちゅうお茶やコーヒーを汲みに行く人とに分かれる。

 

なので、休憩室におやつを置いていても行かない人はまず食べる事がないのだ。

だが、事務所に飴を置いておくと、そういう人も「一つもらうね~」などど取って行くので、実は一番皆に行き渡る制度になっていたりする。

 

まぁおばちゃんにはわかっているのかもしれないが、その飴の容器が気に入らなくてどうしても入れたくなかったんだろうなぁ。

あーやれやれ。

 

そしておばちゃんは何かをやる度に必ず自己主張が入る。

 

「それやったのアタシだから」

「これ持って来たのアタシだから」

「あれ考えたのアタシだから」

 

などなど。

普通なら報告する際に「○○をやっておきました」と、”やった事”を強調するのが当たり前だと思うのだが、おばちゃんは違う。

”誰がやった”のかを強調するのだ。

 

人のせいにする時も同じである。

 

「これ、やったのアタシじゃない!××さんだから!」

 

と平然と上司に言う。

処理されている内容ではなく、誰がやったのかを異様に気にする。

見ていていつもあまりの病的さに驚く。

 

ドラッカー大先生が言っていた「何が正しいかだけを考え、誰が正しいかを考えない」人がマネジメントには必要だよ。だから、人で判断するのは間違ってるんだよ”、とかいうレベルをすっかり超えてしまっているのだ。

 

で、更に難儀な事に、自分が良く思われたいという『承認欲求』が人一倍強い。

普通に黙々と確実にこなしている方が周囲からの印象は良くなると思うんだけどねー。

 

前にも書いたと思うが”陰徳”を積むという事が出来ない人なんだよなぁ。

誰かが見ていないとやらなかったり、誰も見ていないときは後からわざわざやった事を皆に言い回っていたり。

小学生かアンタは( ̄▽ ̄;)

 

今年のバレンタインは、結局コンビニで個別包装になったチョコのバウムクーヘンを買ってきて、おばちゃんがいない間にコッソリとテーブルに置いておいた。

そこには既におばちゃんが持って来たアソートのチョコがドサッと大鉢ほどの大きさの容器に大量に入れられて置かれていた。

 

見てみると、紙に「おばちゃんより」とデカデカと自分の名前を書いて主張していた。

私は何も書かずにそのまま置いておいたが、やはりわかる人にはわかるようで、後から

 

「あのバウムクーヘン、置いてくれたのgoru-goruさんですよね?美味しかったです、ごちそうさまでした」

 

と、食べた人皆から言われた。

まぁ、そういうもんだよ。

と、ここの人たちも捨てたもんじゃないな、という気分になった。

 

そして、おばちゃんは自分が引いて他人に譲るという事も出来ない。

 

誰かが手土産に買って来たお菓子やケーキなどは、自分が真っ先に欲しいものを取って、残りを「はい、これ皆で分けてね」と渡してくる。

取引先からもらったノベルティグッズなども、自分が気に入った物を先に取ってから他の人に渡す。

幼稚園児かアンタは( ̄▽ ̄;)

 

末っ子で育ったからしょうがない、というレベルを超えてるような気がするんだけどねー。

社内の大半の人より年上なんだからなぁ、おばちゃんは。