とばっちりの日々
このところ、何かと濡れ衣を着せられる事が多いわけだが、昨日もまたそんなような出来事があった。
取引先から届くはずの書類が間違って別のグループ会社に届いていたのだ。
その書類というのは、最終的には私の手元にもコピーが回ってくる書類なのだが、原本はまずおばちゃんの所へ届く。
その書類の原本ではなく写しが別のグループ会社に届いたらしく、事務の女性社員から連絡があった。
「写しが届いているが、原本がもうそちらにあるのなら破棄しても良いか?」
という連絡だったのだ。
もう夜の7時近い時間にそういう電話を普通にかけてくる感覚に少々??とは思ったが、おばちゃんはもう帰ってしまっていない。
おばちゃんの方の書類の保管状況がわからないので、とりあえず自分の方にあるべきコピーがあるか確認してみた。
コピーがちゃんとファイルに挟まれていたので、原本はすでにこちらに届いているのだろうと判断し、
「原本でないなら必要ないと思うので、破棄してもらって良い」
と返事をして電話を切った。
翌日、おばちゃんにその事を伝えると、
「ええーー?!なんで勝手にそんな返事してるのよ!それ待ってたやつなの
にーー!!どうするのよ!!」
と激おこ。
ああー、しまったなぁ、やっぱり掛け直してもらった方が良かったかも、と反省しつつおばちゃんに報告したら案の定こんなカンジでキレられてしまった。
とりあえず勝手に返事をしてしまった事は謝って、
「私の方から再発行してもらうように電話する」
と言って、その場はなんとか治めた。
でも、私の中で数々の疑問が湧いたままなのだ。
そんなにキレられないといけない対応だったのだろうか?
なんといってもこちらで必要なのは印鑑のある”原本”であり、コピーなんぞもらってもしょうがないはずなのだ。
おばちゃんに一応尋ねてみた。
「昨日電話してきた○○さんは、”コピーが届いてる”っていってたけど、いつも原本じゃなくてコピー貰ってるの?コピーだから向こうも必要ないと思って破棄していいか訊いてきたんだと思うんだけど」
するとおばちゃん
「そんなの原本じゃないとダメに決まってるじゃん!コピーなんかくれたって意味ないでしょ!」
と言う。
そうだよなぁと思いつつ、
「でも、○○さんはコピーだって言ってたよ」
と返した。
するとおばちゃん、ちょっと考えて黙る。
そして、
「じゃあさ、きっとアレだよアレ。原本はもう渡してるんだよ」
と、何言ってるんだかサッパリわからない返事をしてくる。
アレって何なの、渡してるって誰によ。
あーあ、追求するんじゃなかったとちょっと後悔しつつも、
「んー、まぁとにかく、間違って○○社に届いたヤツは必要なヤツなんだよね?」
と念を押して確認を取る。
すると、
「そう!あれ、前に貰ってたけど修正箇所があるやつだし。修正分が届くの待ってたんだから!」
とエラソーに言う。
が、ちょっと待て。
そんな話は聞いていない。
こちらにもコピーを綴っているのだから、その伝達がないのはおかしくないか?
「え?ちょっと待って、あの書類修正があるの?」
と聞き返すと、
「そ!修正したのを送るからって前に連絡があって待ってたの!ずっと待ってたヤツなのに何で勝手にいらないとか言ってんのよ!」
とまたこちらへ文句を言い始めた。
こちらばかりが悪者にされてはたまらないので、
「修正があるの知らなかったし、こっちの綴り見たらもうコピーをファイルに綴じてあったし、○○さんはコピーだって言うし、色々総合していらないと思ったんだよね。
でも必要な分だって今聞いて初めてわかったから、再発行してもらうように依頼するよ。なんでコピーだったのかはわからないし、またコピーを送ってもらうのでいいのかどうかわからないけど、とりあえず全く同じものを再発行してもらうから」
と返事をした。
その返事を聞いておばちゃんはまた黙って何やら考え込んでいた。
とりあえず、昨日電話をくれたグループ会社の○○さんに、既に破棄してしまったかの確認を取るべく電話を掛けた。
ところが、○○さんは終日出張で留守だった。
面倒事はさっさと終わらせたいので再発行への道を採る事にして、取引先の××さんへ電話を掛けた。
××さんは私の方でも仕事上のやり取りがしょっちゅうある人で、比較的話がしやすいので助かった。
「書類がどうやら○○社の方へ届いていたようでして~」
と顛末を説明し出すと、その××さんは
「申し訳ありません~!私が間違って○○社宛ての封筒に入れてしまっていたみたいで、今朝○○社との往復便で返送されてきました。すぐにそちらへ送りますので!本当にすみませんでしたー!」
と、ひたすら平謝りで謝られてしまった。
どうやら○○さんが破棄せずに元の取引先に返送していたようだった。
「あーそちらに返送されてましたか、じゃあ良かったです~。昨日○○さんからこちらにも電話を頂いたんですけど、必要ないと思って破棄してくれって言っちゃったんで、どうしようかと思ってたんですよー。そちらに返送されてて良かったです」
と一応説明すると、××さんは更に
「ほんっとうに申し訳ありません~!私が間違ったせいで変な風になっちゃって~。今日必ず発送しますのでー」
と、また更に申し訳なさそうに謝られてしまった。
なんだかよく分からないが違和感を覚えつつ、おばちゃんに
「××さんが間違って送ってすみませんでしたって。手元に戻されてきたからすぐ送ってくれるらしいよ」
と説明した。
おばちゃんはまた何やら考えながら
「え?××さんのところに戻ってるんだ?」
と不思議そうに言っていた。
「○○さんが破棄しないで送り返したみたい」
と答えると、
「ふぅ~ん。。」
と言ってまた考え込んでいた。
おばちゃんはおばちゃんで、なんでそういう流れになったのかがスッキリしないようだった。
私は私で、「結局、私なんでおばちゃんに激おこされたの?」というもやもやでいっぱいなままだった。
××さんが平謝りだったように、そもそも××さんのミスで間違った宛先に書類が届いてしまったのだ。
そして、それを受け取った○○さんの対応が私には疑問でしょうがない。
○○さんはそのまま××さんへ返送するだけで良かったのではないか?
わざわざこちらに連絡をしてくる事自体がおかしいような気がする。
ちなみに私は○○さんの事はよく知らない。
上記の事件の時のように、電話でちょこっとやりとりした事があるくらいである。
その○○社は同じグループ会社であるが、取引があるわけでも、平社員レベルでやり取りしているわけでもない。
管理職以上は付き合いで連絡を取り合っているというくらいである。
ましてや○○さんの存在は知っているが、ほとんどしゃべった事がない。
なのに、この○○さんはやたらとこちらの会社に絡んでくる。
事務所同士が近いからというのもあって、たまに
「郵便物が間違って届いていたので持って来ました~」
といったような理由でやってくる。
住所も近く、社名もよく似ているのでお互いに郵便が間違って届く事がたまにある。
ちなみに、こちらに間違って届いた場合はわざわざ届ける事はせず、郵便配達の人に「間違って入ってました」と渡すだけである。
実はこの○○さん、おばちゃんに関係が大ありなのだ。
おばちゃんのダンナ氏が、○○さんが新入社員当時から物凄く可愛がっている若い女性事務員で、おばちゃんも一緒になって可愛がっている。
事あるごとに「○○さんがねー」と話に登場するのだが、こちらの社員はほとんどが面識がない。
だがおばちゃんはやたらと○○さんを推してくる。
○○さんが所属する○○社は我が支社と取引先が被っている事が多い。
まず、親会社が取引先の筆頭であるから、自然とそうなってくる。
まだ事務所が移転する前のある日、突然おばちゃんから内線が掛かってきて
「○○さんから親会社に出す請求書の添付書類とか色々教えて欲しいって電話掛かってるから説明してあげてちょうだい」
とやたら上からの物言いで言われた事がある。
が、なんで私がそんな説明をせにゃならんのだ。
私からすれば、○○さんは全く関係のない他所の会社の社員である。
おばちゃんの息がかかっているからといって、私にそれをしなければならない義務はないと思うのだが、おばちゃんは当然のように電話を回してくる。
とりあえず簡単に説明はしたが、こちらに電話するより提出先である親会社に電話して訊いた方が早いような気がするのは私だけなのか?
そんなこんなで、昨日も間違って届いた書類についてわざわざ電話をしてきたおかげで話が余計に複雑になってしまい、こちらが変に怒られるハメになってしまった。
そしてもう一つ謎なのは、電話をしてきて、もしその書類はこちらで必要だとなったらどうするのだろうか?
わざわざ持って来てくれるつもりだったのか?
全く親しくない私は、とてもそんな事は頼めない。
私に向こうまで取りに行けっつーーんかい?
という気持ちの悪い疑問で昨日からいっぱいいっぱいになってしまった。
なんだか変にとばっちりを受ける事が増えて来たような気がするのはナゼなんだ
ろー。