goru-goru綴り

日頃のもやもやを書き綴ります

高機能発達障害の次は多動性障害

高機能がアスペルガー症候群に違いないのは、普段の言動を見れば明らかなのだが、実はおばちゃんの方もわかりやすいADHD(注意欠陥・多動性障害)なのである。

 

心屋仁之助氏が表現するところの、「タドッている人」である。

 

これも、アスペルガー症候群と同じで、病気とはいえ生まれつきのものなので治る事はまぁ無い。

近くにいる人は根気よく付き合っていくしかないのだろうと思われる。

 

知人に、

 

「職場にADHDの人がいてね~」

 

という話をした事があるが、その知人が言うには、うっかりミスだったりという事もあるから、一概にADHDとは言えない。

たまたまちょっとミスがあったくらいでADHDと決めつけるのは可哀想だと言う。

 

それならば、とおばちゃんがADHDだと思われる数々の言動を披露してみた。

その知人は私の話を聞いて

 

「うん。それはADHDだね。完全に」

 

と、深く納得したのである。

 

ちょっとしたうっかりミスなら、一緒に働いていればわかる。

そんなモンではないのである。

 

掃除をしていても、全部が途中で投げ出されていて、結局ほかの人が片付けていたり、物をどこかに放り出したままになっていたり。

 

たまたまその時だけ忙しくて、途中で別の事に取り掛かったため置いたまま忘れていた、というのではなく、毎日そういう状態である。

 

ある朝、たまたま私が給湯室にいる時に支社長がコーヒーを注ぎにやってきた。
コーヒーはいつもおばちゃんが入れている。

ステンレスのコーヒーメーカーなので中身が見えない。

 

「コーヒー出来てるかなぁ?」

 

と聞いてきたので、

 

「さっきブスブス音がしてたので、もう出来てると思いますよー」

 

と答え、支社長がカップに注ぐと、ただのお湯が出てきた。

 

私と支社長、二人して顔を見合わせ

 

「ええ~~?!」

 

と同時に声をあげていた。

 

コーヒーメーカーの蓋を開けてみると、コーヒーの粉が入っていなかった。

 

「ああー、コーヒー入れ忘れたみたいですね~、すみません、すぐ作り直します」

 

と、コーヒーの粉を入れて再度セットし直すのはおばちゃんではない別の人。

 

ある日、男性社員がおばちゃんに

 

「コーヒー出来てる?」
と聞いていた。

 

おばちゃんは

 

「さっき淹れたから、もう出来ると思う」

 

と答えていた。

 

その男性社員は

 

「じゃ、飲みに行こう~」

 

と席を立って給湯室に向かった。

 

私もたまたま給湯室に用があったので、その男性社員の後について給湯室に入った。

 

その男性社員がコーヒーメーカーに向かって、「え?あれ?んん?」などと言っている。

 

「どうしました?」

 

と尋ねると

 

「いやぁ、コーヒー出来てるってさっきおばちゃん言ってたんだけど・・・」

 

と言いながら蓋を開けると、ペーパーと粉は入れられているが水が入っておらず、スイッチもOFFのままだった。

 

私はまたその男性社員と顔を見合わせて

 

「ええ~~?!」

 

と声をあげていた。

 

「すみません、今からお水セットしますんで、もうちょっとしてから飲みに来てもらえますか」

 

と言いながら、水を入れてスイッチを押した。

 

そんなような事が今までに数回。

たまたま私が居合わせただけでその回数である。

私がいない時もしょっちゅう起きている事象だろうと思われる。

 

それだけではない。

タドッている人というのは話をすると一発でわかるのである。

聞く場合も話す場合も、とにかく話の興味がどんどん移っていく。

そして結局ポイントを伝える前にさっさと話を自己完結させて去っていく。

 

例えば、ある書類についての連絡事項を伝えようとする。

 

「この書類なんだけど、本社の○○部の山田さんから言われて…」

 

と話し始めると、もうその書類についてはどうでもよくて

 

「えっ?山田さんって今○○部にいるの?前は××部だったよね?え?いつ異動になったの?アタシ聞いてない~」

 

と、始まる。

 

気になるのソコ?と思いつつも面倒だが、

 

「私もはっきり聞いてないけど、先月異動になったみたい。でね、この書類なんだけど…」

 

と答えつつ書類についての話を続けようとすると

 

「先月?!じゃあ××部には誰が入ったんだろ~?ええ~知らなかったー。goru-goruさん知ってたの?なんで教えてくれないのよ~、ね、××部誰?ね、ね、誰?誰?ね!ね!」

 

と、大声でまくし立てるので、全く書類の話が出来ない。

しかも、私に聞かれても本社の人事異動の事なんか知らねーよ。

 

「いや、私もこの間山田さんから電話もらって初めて知ったから。まぁそれはいいんだけど、この書類ね・・・」

 

としつこく書類について話を続けようと試みるも、

 

「ね!ね!山田さんの後、××部に誰が移ったか聞いてないの?」

 

と、どうしても山田さんの後任が気になるらしい。

 

「ああ、確か鈴木さんがそっちに移ったんじゃなかったかな?で、この書類さぁ…」

 

と続けるも、

 

「ええーー?!鈴木さんー?うっそー、聞いてない。なんで言ってくれないんだろー。知らなかったよ~」

 

と、とにかく人事異動が気になって仕方ないらしい。

しかも、なんでいちいちアンタに断り入れなきゃならんのだ。

 

「ああ、そうなの。まぁ本社の内部でちょこっとだけ異動があったみたいだね。それでね、山田さんから言われてるんだけど~…」

 

と、メゲずに続けようとするも

 

「ね!山田さんなんで異動になったんだろう?聞いてないの?」

 

と、なかなか書類に興味を持ってくれない。

あー面倒クセーと思いながらも、

 

「さぁ、そこまではさすがに知らないよ」

 

と答えると

 

「ええ?!なんで聞かないのよ。山田さんと電話で、話したんでしょ?聞くよねフツー。もう!」

 

と、突然ご機嫌ナナメにー。

知らんがな。

聞かないでしょ、フツーは。

 

「いや、まぁそれはいいんだけどさ、この書類、山田さんがね…」

 

と、無理やり話を引き戻そうと、頑張ってみるも、次は急に鈴木さんの方に興味が移り、

 

「そういえば鈴木さんってさー、3人目が生まれたじゃない?」

 

などと人の話を聞かずにそのまま噂話が展開される。

面倒だと思いながらも「ふーん、そう、へぇ~」などと取り敢えず聞いておく。

 

すると唐突に

 

「ほんと、鈴木さんも大変だよねー。あ、アタシあれやらなくちゃ!」

 

と、話を最後まで聞かずに踵を返してサササーッと自分の席に戻って行く。

 

えーっと…

 

私、伝えたい事の十分の一も言えてないんだけど~。

 

と思いつつ、戻って行ったおばちゃんの後を追っておばちゃんの席にその書類について説明しに行く。

 

「ごめん、さっきの続きなんだけど…」

 

と切り出すと

 

「なんだぁ~、さっき言ってくれればいいのにー」

 

と平然とのたまう。

 

これがタドッている人でなくて何だと言うのか?